私は、日商簿記2級と3級を同時受験して、両方とも合格しています。
この記事では、これから同時受験をしようと思っている人に向けて、役に立つ情報を紹介していきます^^
こんな方におすすめ
- 日商簿記2級と3級の同時受験は可能?
- 同時受験のメリット・デメリットを知りたい
- 同時受験と別々での受験どちらがいい?
- 3級をとばして2級を受験してもいい?
では始めていきます!
Contents
日商簿記の同時受験について
級 | 開始時間 |
1級 | 9:00~ |
2級 | 13:30~ |
3級 | 9:00~ |
日商簿記検定の開始時間はこのようになっていますので、『1級と2級』または『2級と3級』という組み合わせであれば、同時受験することが可能です。
上記は統一試験(ペーパー試験)の場合ですが、ネット試験についても2級と3級を同じ日に受けることは可能です。
※2級と3級それぞれ個別で申し込みをする必要があります。
同時受験のメリット
- 勉強時間を節約できる
- 保険をかけられるため気持ちに余裕を持てる
勉強時間が節約できる
2級と3級の試験範囲は重複しているところもあるため、勉強時間を節約することができます。
私の場合は、3級のテキスト&問題集をある程度理解できたら、2級の勉強に入りました。
もし最初に3級だけを受験していた場合は、問題集や過去問を何周も解いて満点を取れるレベルまでやり込んでいたかもしれません。
でも、同時受験する人の最終的な目標は2級に合格することだと思いますので、3級は完璧にしなくても大丈夫なのです。(合格点が取れればOK)
また、2級の理解を深めれば、おのずと3級の問題も解けるようになります。
ですので、3級の試験対策をそこまでやり込む必要はありません。
3級のみで出題される論点もあるので、それはしっかりと勉強します。
ちなみに私は、3級の勉強時間は30時間ほど(過去問は5回分を1周だけ)で、試験では90点台で合格できています。
保険をかけられるため気持ちに余裕を持てる
2級のみを受ける場合は、絶対に合格しなければという気持ちから、相当なプレッシャーがかかります。
ですが、3級も受けることにより保険がかけられますので、2級受験の際に気持ちに余裕が持てます。
ということは、2級が万が一ダメだったとしても、「何も取れなかった」という事態を避けることができます。
保険をかけることで気が緩むというデメリットにもなる可能性があります
同時受験のデメリット
- 範囲が広くなるため覚えるのが大変
- 試験当日の精神的・体力的な負担が大きい
- 勉強がどちらも中途半端になりがち
範囲が広くなるため覚えるのが大変
同時受験するということは、それだけ試験範囲が広くなります。
ということは、一度に覚えなければならないことも増えますよね。
3級の勉強は順調に進められても、2級になると急に難しくなることから、挫折してしまうケースも少なくありません。
私も実際に、2級の勉強を始めてから、覚えることの多さに心折れそうになったこともありました。
また、一度覚えても範囲が広いためすぐに忘れてしまうという状況になりやすいです。
試験当日の精神的・体力的な負担が大きい
当日は、午前中に3級受験→休憩→午後に2級受験という流れになります。
もし2級が午前中だったら、先に大変な2級を終わらせてしまえば、午後の3級は多少はリラックスして受験できるかもしれませんが、2級は午後…。
ですので、午前の3級で集中力を使い、その集中力を維持したままの状態で更に大変な2級を受けなければなりません。
自宅で過去問を時間を計りながら解いているとわかると思いますが、2時間集中するのは結構大変ですし、終わった後はかなり疲労感を感じます。
それを本番の試験で2時間×2回やらなければならないわけですから、精神的にも体力的にも負担が大きくかかってきます。
私も実際に同時受験してみて、「2級が先だったら良かったのに…」と何度も思ってしまいました^^;
3級は2級前の練習だと思えて、緊張を程よくほぐすことができる人ならメリットにもなります。
勉強がどちらも中途半端になりがち
もし、時間にあまり余裕がない状態で勉強をしている場合は、3級2級ともに勉強が中途半端になる可能性があります。
例えば、
試験の1ヵ月前、初めて2級の過去問に手を付けた時に、全然解けくて「どうしよう」・・・と焦る。
3級の対策もしなければならないのに、試験までに間に合うのか?
できれば2級の勉強だけに集中したい・・・
こんな状況になってしまうかもしれません。(実際に私がそうでした^^;)
どちらの勉強も中途半端になる、私はそれが怖かったので、結局3級の試験対策はほとんどせずに、2級の勉強重視で時間を使うことにしました。
同時受験と別々での受験はどっちがいい?
結論から言うと、同時受験はあまりおすすめしません。
勉強時間が十分に確保できる状況であれば同時受験は良いと思いますが、上記でも説明したようにメリットよりもデメリットの方が大きくなってしまうので、できれば一つずつ確実に合格を目指していく方がいいです。
では、私はなぜ同時受験をしたのか?理由を説明したいと思います。
私が簿記の勉強を始めた時は、『6月の第155回の試験で3級を合格し、11月の第156回の試験で2級を合格する』という目標を設定していました。
ですが、コロナの影響で第155回の試験が中止となってしまったのです。
3級の勉強は一通り終わって、あとは試験対策をするのみの状況での中止だったので、中止が決定した時はとても残念でした。
次回の試験までは5か月も開いてしまうので、それまで3級の勉強をダラダラと続けるのはモチベーションが続かなさそうだし、かと言って勉強を止めてしまったら忘れてしまうだろうと思いました。
そこで考えたのが同時受験です。
2級の勉強なら今から始めても早くはないと思ったので、同時受験に向けて勉強を進めることにしました。
ですが、始めは3級は確実に取っておきたいという気持ちからスタートしたものの、同時合格を目標に勉強を進めていくうちに時間が足りないという事態に陥り、どちらも勉強が中途半端になってしまうぐらいなら、3級は受けなくて2級一本勝負で行こうかな?という悩みも出てきました。
結局3級も受けることにはしましたが、最終的には「3級はどっちでもいいから絶対2級に合格したい」という気持ちに変わっていましたね。
というわけで、『就活まで時間がないから最低限3級は取っておきたい』など何らかの理由がある場合以外は、1つずつ確実に合格を目指していくことをおすすめします!
同時受験する際の注意点
申し込み方法
申し込み方法は商工会議所によって変わってきます。
申込方法 | ネット申し込み |
窓口申し込み | |
受験料 | 7,570円(2級・3級併願)
※ネット申し込みの場合は受験料のほかに事務手数料が加算されます |
支払方法 | 【窓口】現金 |
【ネット】クレジットカード決済/コンビニ決済 |
2級と3級の同時受験を希望する場合は、「2級・3級併願受験」で申し込むことになります。
申し込み方法は、窓口とネットがありますが、商工会議所によって「窓口のみの受付」・「ネットのみの受付」・「両方受付」が異なります。
また、それぞれ申込開始日と申込期限が異なるため、自分が受ける商工会議のホームページで確認してください。
私が申し込みをした時は窓口とネットの両方で受付可能でしたが、窓口の方が申し込み開始日が早く、コロナの影響で定員が設けられていたため、受付の早い窓口で申し込みをしました。
このように定員が設けられていることがあるので、受付が開始されたら早めに申し込みをするようにしましょう!
ネット試験の申込については、以下のページをご確認ください。
https://cbt-s.com/examinee/examination/jcci.html
試験当日は余裕を持って行動を
試験当日の焦りは禁物!
余裕を持った行動を心がけましょう。
前の日は早く寝て(緊張でなかなか寝付けないこともあるかもしれませんが)、朝は早く起きて朝食を取り脳を活性化させます。
家は早めにでて、試験会場には早め(30分前)に到着し、試験会場の雰囲気に早めに慣れておくとよいでしょう。
併願する場合は、3級が9:00~11:00、2級が13:30~となりますので、11:00~13:30までの2時間半は時間が空きます。
この時間に、昼食を取ることと2級の最終確認をしましょう。
今はコロナの影響により、試験以外は会場を開放してないところも多いので、近くの飲食店で食事を済ませることになります。
試験は日曜日なのでお昼時になると混雑することも予想されますよね。
当日慌てないために、あらかじめどこで食事をするか決めておいた方がいいでしょう。
私の場合は、勉強しやすいようにとコメダ珈琲店に行きましたが、料理が出来上がるまでに20分~25分かかると言われ少し焦りました^^;
そういったこともあり得ますので、時間には余裕を持って行動しましょう。
勉強が間に合わないかも?迷ったらひとまず申し込む!
いざ同時受験に向けて勉強を始めてみたら、2級の予想以上の難しさに「勉強時間が足りず試験に間に合わないかも」という状況になるかもしれません。
もしそうなった時に、今回は2級は見送って3級だけ申し込もうかと悩んでしまいます。
ですが、迷ったらひとまず2級も申し込みをしておくことをおすすめします。
もしダメだった時のことを考えると、受験料が無駄になってしまうかもしれないという不安はあると思います。
だからこそ、申し込んでおくことで、それがモチベーションのアップに繋がります。
私が試験1か月半前の時点では、「もし今試験に挑んでも高確率で不合格だな・・・」と思うくらいのレベルだったので、2級を受けるかギリギリまで悩みました。
でも、ここまで2級合格を目指して頑張ってきたし、試験を受けたいという気持ちが強かったです。
だから、残る時間を精一杯やれることはやって、それでもしダメなら見送ればいいと思っていました。
結果、1か月半でラストスパートをかけたおかげで、合格することができました。
あの時、諦めなくて良かったと心から思います^^
もし、同じ理由で2級を受けようか迷っている人は、まずは申し込んでおいて受けるかどうかは後から考えることをおすすめします!
3級をとばして2級を受験してもいい?
ここまで、同時受験についてお話ししてきましたが、「3級をとばして2級を受験してもいい?」こんな疑問を持たれる方もいるかと思います。
私は、この方法はおすすめします!
同時受験のメリットでも書いた、勉強時間が節約できるというメリットは大きいですし、最終的な目標が2級であれば3級は絶対に取らなければならないというわけではないですよね。
3級は最低限とっておきたいけど就活まで時間がない・・など、理由があるのであれば、3級は取得しておいたほうがいいですが、2級を絶対に合格したい!という強い気持ちがあるならば、ぜひ2級だけに全力投球で挑戦してみてください!
ただ、3級を受験しないからと言って、3級の勉強を飛ばしていいことにはなりませんので、しっかり3級を勉強し理解してから2級の勉強に進むようにしましょう。
まとめ
3級と2級の同時受験については、それぞれメリット・デメリットがあります。
就活までに時間がないから最低限3級は取っておきたい、というような理由がある場合はおすすめしますが、そうでない場合は一つずつ確実に合格を目指すことをおすすめします。
もちろん、同時受験しなくてもいきなり2級を目指してもOKです。
同時受験する人もそうでない人も、2級合格目指して頑張りましょう^^